東京地裁の不当判決に対する東京朝鮮学園の声明

東京地裁の不当判決に対する東京朝鮮学園の声明


校長先生

東京朝鮮学園 声明



2017年9月13日
学校法人東京朝鮮学園
東京朝鮮中高級学校
東京朝鮮学校オモニ会連絡会


 東京地方裁判所は、我々の訴えを退ける驚くべき不当判決を言い渡しました。

 本来、公平な判断により国家権力の過ちをただすべき司法が、行政権力の政治的意向や昨今の排外主義に盲従し、行政の違法行為と差別的措置を追認し、神聖な学習権を尊ぶことなく原告の訴えを退ける不当な判決を言い渡したことに、驚きと強い憤りを禁じえません。

 私たちは、朝鮮学校の生徒たちを「高校無償化」制度から排除し、教育を受ける権利を侵害する日本政府の不条理な差別を絶対に許すことができず、勇敢にも原告となり立ち上がった生徒たちとともに、日本政府を相手どり2014年2月17日に賠償請求訴訟を提訴し、3年7ヶ月、14回に及ぶ口頭弁論を経て、本日の判決言渡しを迎えました。

 青雲の志を胸に、輝ける未来を切り開こうと日々勉学に励むべき生徒たちが、大切な青春の日々を犠牲にしながら国を相手に裁判せざるを得なかったのは、朝鮮高校生たちの学ぶ権利が日本政府によって侵害されていること、朝鮮学校を無償化から除外したことが違法であることを明らかにするためには、司法の判断にすがるしかないほど、現在日本社会に排外主義が蔓延し歪んでしまっているからにほかなりません。

 日本国憲法や国際人権規約等を待たずとも、すべての意思ある高校生等が安心して勉学に打ち込める社会をつくるためにとした「無償化」法自体の本来の趣旨に立ち返り、正常な思考と最小限の遵法精神さえあれば誰の目にも明らかな日本政府による不法で不当な「朝鮮学校生徒いじめ」は当然批判され改善されると、私たちは信じ疑いませんでした。

 不当なこの判決を、到底受け入れることができません。

 この国がいう「すべての子どもたち」には、朝鮮学校に通う生徒は含まれていないのでしょうか。

 日本では、「朝鮮」がつくものに対しては、三権の分立すらも機能しないのでしょうか。

 この不当判決により、これまで「無償化」制度から差別的に除外されたまま卒業せざるを得なかった卒業生たちの心の傷がさらに深まってしまうのではないか、朝鮮学校で学んでいる多くの子どもたちの笑顔がまた奪われてしまうのではないかと深く憂慮します。

 このような不当判決が、平和の祭典オリンピックを控えた東京において出されたことに唖然とするばかりか、ヘイトスピーチや排外主義といった時代錯誤的な動きをさらに助長して健全な社会発展を阻害してしまうのではないかと心配でなりません。

 友好と親善を胸に共存共栄する明るい未来構築に禍根を残すような国の違法行為とこの恥ずべき不当判決を、私たちは絶対に認められません。

 朝鮮学校は、朝鮮半島にルーツを持つ在日の子どもたちに母国語をはじめ民族の歴史や文化等を教えることにより、しっかりとしたアイデンティティーを胸に、日本の地域社会で共生共存しながら国際社会に貢献できるような人材を育成すべく、七十年もの間、真摯に民族教育に取り組んできました。

 朝鮮学校は、過去の不幸な時代に踏みにじられた人権と奪われた民族的尊厳を回復するため、一世の同胞たちが苦難を乗り越え創設し、二世・三世が継承し発展させてきた大切な民族教育の場であります。

 地域に根ざした教育、多文化に対する相互理解と友好親善をめざし、日本学校や外国人学校とも多彩な交流を深めてまいりました。朝鮮学校で学んだ十万人を超える卒業生たちは、日本や世界の多様な分野において活躍し、立派に社会貢献していると私たちは自負しております。

 私たちは、このたびの不当判決にひるむことなく、今後とも民族教育の普遍的価値を実証し、民族教育を受ける権利は法的保護に値する正当な権利であるということを訴えていきたいとい考えています。

 朝鮮学校に通う生徒たちは、日本で生まれ、これからも日本に永住していく子どもたちであり、なによりも朝鮮と日本の友好の懸け橋となる、私たちのかけがえのない大切な未来です。

 私たちは、すべての子どもたちが平等な学習権を享受し心おきなく学び成長する社会を実現するため、また多文化を相互理解し共存共栄する社会建設に寄与すべく、今後とも民族教育活動に全力を注いでまいります。

 私たちはこれからも、本学園の生徒、保護者と在日同胞の皆さまはもとより、弁護団の諸先生方、「東京朝鮮高校生の裁判を支援する会」や「朝鮮学園を支援する全国ネットワーク」の皆さまをはじめとする多くの日本人の方々、韓国の支援者の方々とともに、手を取り心をひとつにし、良心と正義が実現されるその日まで戦い抜く所存であります。

 我々の裁判運動を支え、惜しみない御協力をくださった全ての人々に、心からの感謝の意を表するとともに、これからもかわらぬご協力をよろしくお願い申し上げます。

 日本政府は、今からでもすすんで自らを省み、朝鮮高校生に「無償化」を即時適用し、過去7年間停止していた「就学支援金」を遡り支給するよう強く求めるとともに、国家や行政による「民族差別」をやめさせ、朝鮮学校児童生徒たちの学ぶ権利を保障する改善措置等をとるよう強く求めます。   

以上


 
 


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東京朝鮮高校生「高校無償化」国賠訴訟弁護団による声明

東京朝鮮高校生「高校無償化」国賠訴訟弁護団による声明


弁護士


東京朝鮮高校生「高校無償化」国賠訴訟弁護団声明



2017年9月13日


 本日、東京地方裁判所民事第28部は、東京朝鮮中高級学校の高級部に在籍していた生徒62名(現在は卒業生)が就学支援金不支給を理由として提起した国家賠償請求訴訟(以下「本訴訟」といいます。)について、判決(以下、「本判決」といいます。)を言い渡しました。裁判所は、訴訟における被告国側の主張を丸呑みし、原告側の請求を棄却しました。
本判決は、以下に述べるとおり、重大な誤りを多数含んでいます。

 第一に、本判決は、本訴訟の重要な争点について判断を回避しています。すなわち、本判決は、「規定ハの削除が無償化法による委任の趣旨を逸脱したものであり無効であるから、規定ハの削除による不指定処分は違法である」との原告の主張について判断を回避しています。しかし、審理の過程で明らかになった文科省の決裁文書には「規則1条1項2号ハの規定の削除に伴う朝鮮高級学校の不指定について」と明記されており、本件不指定処分は、規定ハが削除されたことに基づくものであることは明らかであり、規定ハの削除の違法性について判断を回避した本判決は明らかに不当です。

 次に、本判決は、不指定処分の理由について明白な事実誤認を犯しています。下村文部科学大臣(当時)が閣僚懇談会等で明言したとおり、朝鮮学校に対する不指定は、「拉致問題に進展がないこと」等によって決められたものであり、これが政治的外交的配慮であることは明らかです。しかし、本判決は、本件不指定処分が政治的外交的理由によって決定されたものであることを認めませんでした。これは不指定処分の理由という最も重要な点について、明白な事実誤認を犯したものといわざるをえません。

 最後に、本判決は、文科大臣が東京朝鮮学園を不指定とするにあたって同学園が規程13条に適合しない理由について個別的かつ具体的な事実を指摘して不指定とすることを要求せず、各地の朝鮮高級学校について抽象的に言われたことや、他の朝鮮学校についての過去の裁判所の判断等によって、「東京朝鮮学園について規程13条に適合すると認めるに足りない」との文科大臣の認定を合理的なものであると認定しました。これは、文科大臣にほとんど無制限の裁量を認めたものであり、行政法の解釈として明白に誤っています。

 以上素描した限りにおいても、本判決は、結論においても論理においても明らかに誤った不当極まりないものです。

 政府による誤った判断による差別を解消し、すべての意志ある高校生等が安心して勉学に打ち込める社会を司法によって実現するという本訴訟の目的を達成するため、原告らは控訴し、引き続き差別の解消を強く求めていきます。私たち弁護団は、全国の朝鮮高校生らに対して差別なく就学支援金が支給される日まで、さらに努力を続ける所存です。 

以上


 
 


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9月13日に判決!勝訴を勝ち取ろう!!-第14回口頭弁論報告

9月13日に判決!勝訴を勝ち取ろう!!-第14回口頭弁論報告


● 弁論終結

 5月16日の第14回口頭弁論は、「判決期日は9月13日午後2時」と告げられて、わずか数分で終結しました。本来は4月の第13回口頭弁論で地裁の結審のはずでしたが、4月に裁判長が交代し、新任の田中一郎裁判長がこれまでの書面を読むために、結審が5月16日に延期になったものでした。それでもこの日も197名の傍聴希望者が「結審」の場に居合わせようと傍聴抽選に並びました。

 法廷はあっという間に終結し、傍聴者はこのまま席を立っていいのか?と戸惑うほどでした。しかし裁判長は丁寧な態度で原告・被告双方の弁護団に弁論終結を確認していましたので、すでに弁論は尽くされ、あとは判決を待つばかりとなりました。

 9月13日の判決には、結審日の二倍、三倍の支援者が裁判所前に集まって原告を応援し、正義と法理にのっとった正しい判決が出されるよう見守りましょう。

● 裁判報告集会

 そのまま参議院議員会館内で行われた裁判報告集会に向かったので、傍聴できない人たちのための「ミニ学習会」にも、ほとんどの人が間に合って、ミニ学習会を共有できたようです。毎回スクリーンを使ってわかりやすい学習会を用意してくださった留学同(日本の大学に通う在日朝鮮人学生の団体)の皆さんに、傍聴者の一人として改めて感謝申し上げます。

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 裁判報告会では李春煕弁護士から、まずは傍聴に集まった皆さんにこの日の法廷があまりにあっけなく終了したことにお詫びが述べられました。そして「東京朝鮮高校生裁判」の始まりから解説していただき、3年前の提訴以来の流れをとらえ返すことができました。

 喜田村洋一弁護団長を中心とする東京弁護団は多彩な弁護士の集まりで、それぞれの専門性を生かした強力な弁護団であること、東京が一番遅い提訴となったが、裁判のポイントをどこに置くか、練りに練って、主張したいことは沢山あってもポイントを絞り込んで絶対負けないという構成を考えたと述べられました。

 高校生(当時)が原告になるということで、原告の氏名を報道機関等にも一切伏せる措置を取り、第1回の法廷で、原告を代表して二人の陳述が行われたが、法廷では傍聴席に対して壁を設けて声だけ聞こえるが姿は見せないようにするという異例の措置をとったこと、それはとりもなおさず、在日が日本社会で攻撃にさらされているということであり、弁護団も原告たちを守る壁にならなければならないという思いを強くした、と振り返っての思いも述べられました。

李春煕弁護士の報告を、要約します:
 朝鮮高校に対しての不指定通知には、①「規定ハ」の削除 ②規程13条に適合すると認めるに至らない、という2つの理由が書かれていた。

 しかし国側は、裁判前の弁護団からの問い合わせに対して、②が主な理由であって、①は念のために書いただけだと回答していた。つまり、朝鮮高校に問題があり基準を満たしていないからだ、としてきた。だが、第9回口頭弁論で国に開示させた決裁文書では、「規程ハ」の削除により朝鮮高校を不指定にすると書かれていた。また、下村博文文科相の就任直後の閣僚懇談会で、下村文科相の発言「拉致問題もあるので不指定にしたい」、それを受けて安倍首相の発言「その方向でしっかり進めてくれ」という発言が文書に添付されていた。政治外交的な理由で朝鮮高校の不指定が行われたことは明らかだ。

 不指定の本当の理由を明らかにするため、弁護団は不指定処分当時の文科省の担当者として中村氏を証人として呼びたいと申請した。この問題の他の裁判で文科省の担当者を証言に引っ張り出した例はない。裁判所は証人を呼ぶことに積極的であったために国側はあわてて、呼ぶのであれば中村真太郎氏よりも、その上司の望月禎氏の方が事情をよくわかっている、と言いだした。すると裁判所は、中村氏と望月氏を両方呼びましょう、と2人を呼ぶことになった。原告の学生2人も証言に立った。

 文科省の役人の証言の態様を見れば、国側の矛盾は明らかである。

 役人は理詰めで訊かれると嘘を突き通せないところがあるのか、と思った。それまで議論した結果として「規程13条に適合すると認めるに至らない」という結論になったのであり、「規定ハ」の削除が先行したのではない、と言いつくろおうとしたが、喜田村弁護士に時系列で理詰めで訊かれていって、しどろもどろになった。

 この裁判で我々は段階を踏んでどんどん、勝訴の確信を持つようになった。

 以上のような力強い李弁護士の報告のあと、当日出席の各弁護士から「この裁判で一番印象に残っていること」が述べられました。

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康仙華弁護士:(一番印象に残っているのは)朝鮮高校が無償化の対象が外されたこと、それ自体。2009年に京都で弁護士登録をした。当時京都で朝鮮学校への襲撃があった。「朝鮮学校は学校ではない」等という在特会の言葉に心が折れそうになった。それがまさに国の朝鮮高校外しの理由だと思う。

金舜植弁護士:どういう形の裁判にするか、悩んだ。高校生を原告とすることについて。しかしこれは朝鮮高校で学ぶ権利の問題であり、学生も悩んで自ら手を挙げた。「政治外交上の理由で、自分にはどうにもならない」と失望するわけだが、しかし自分が原告になることで変わるかもしれない、と希望を持つ。それがこの裁判だ。

 国が不指定にした真の理由は拉致問題だ。審査している間に根拠となる省令を変えてしまう、という国の不誠実こそが問題であり、問われているのは国の行為であることが、裁判でうまく出せたと思う。

師岡康子弁護士:なぜ子どもたちが原告か? 不利益はないのか? と保護者に訊かれた。そこは申し訳ない。この裁判は勝たねばならない。朝鮮バッシング、無償化外し、補助金も止める、この流れを止めなければならない。今回、私たち東京の弁護団は、無償化法の目的に反する省令「改正」はまさに違法であるという点に論点を絞り込んでいる。ある意味、朝鮮高校出身の弁護士にとって歯がゆい裁判だと思う。ピンポイントでの闘いであり、これが差別だと認めさせたい、国連からの勧告等という論点を捨てて、ピンポイントで勝とうとしている。

 弁護団の発言の後、会場からの質問として、「娘が高校3年のとき無償化問題が起こった。娘が初めて『オンマー、差別ってあるんだね』とつぶやいた。 絶対勝てる、とは思うが、もし負けるとしたら?どういう理由か?」と質問がありました。これに対して金弁護士からは、「我々は論理を尽くしてきた。闘いつづけるしかない。」ときっぱりとした答えがありました。

美術部の生徒によるパフォーマンス
 毎回の裁判報告会で高校生からの発言がありますが、今回は美術部の生徒さんたちによるすてきなパフォーマンスで、地裁の結審が飾られました。

 白い半透明の傘を広げて並べて持って、傘の奥から「差別という暴風の中で必死に学校に向かっている」と一人が語りだしました。並べた傘を壁に見立てて、一人ずつ傘を外して顔を現しながら、「必死に叫び続けることで壁を越えていこう。」「お互いを知って、仲良くしましょう!」「異国で生まれた私に祖国というものを与えてくれた朝鮮学校。いつか分かり合える日まで頑張ろう。」「壁は永遠に続くように思うが、壁は幻影だ。僕らの力で消えていくものだ。目を覚ましましょう。」「民族教育を受けるのは権利!」「過去をちゃんと知りましょう!」「お金が欲しいから、と言われるが、学校運営にはお金がほしい、それ以上に学ぶ権利が保障されるべきだ。」「この隔たりを打ち破って、我々の壁をこわそう!」「どれだけ叫べばいいのだろう。何度もくじけそうになりました。声が届く日まで、必ず届くと信じて。」「同志たち、ガッツ出せ!」・・・一人一人のメッセージとともに傘が外されて最後に全員の顔がそろいました。

 こんな風に視覚に訴えて呼びかけてくれる賢い若者たちとともに、幻影にすぎない壁を越えていこうと、思いを新たにすることができました。

 支援する会の共同代表、長谷川和男さんからは、「判決日の9月13日には、これまでの数倍の人の輪で裁判所に集まろうと」と力強い提起がありました。日本の司法に、法にのっとった当たり前の判決を出してほしい、勇気をもって司法の独立を示してほしい、と祈るような気持ちを込めて、司法を信じ、勝訴を確信しています。

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 判決は9月13日(水)14時、集合時間や当日の行動については、改めてお知らせします。法廷に入れなくても裁判所前で待機して、勝訴判決を持って法廷から飛び出してくる弁護士を迎えたいと思います。

 折から、参議院議員会館の外では「共謀罪」反対集会が開かれ、沢山の人たちが参議院議員会館前から衆議院議員会館前までびっしりと壁沿いに並んで声を上げ、夜まで座り込みと集会は続きました。「説明できない法律つくるな」という叫びは、「説明できない不指定するな」という怒りとも重なって、改めて「国の法律はどうなっていくのだ?」「なんとかしなければ」という思いを深めた日でした。

(東京朝鮮高校生の裁判を支える会会員・池田)

 


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判決は2017年9月13日(水)14時に決定!

判決は2017年9月13日(水)14時に決定!


判決のお知らせ


● 判決は 2017年9月13日(水)14時

東京朝鮮高校生の「無償化」裁判がついに審理を終えました(結審)。
判決言い渡し日は、2017年9月13日(水)14時です。

なお、結審日当日の様子や、報告会の内容についてなど、詳細は後日改めて掲載いたします。
また、判決日の行動予定についても、確定次第お知らせいたします。

 


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ついに結審!ぜひ裁判傍聴にお集まりください!

ついに結審!ぜひ裁判傍聴にお集まりください!


第14回口頭弁論チラシ_201700421



 2014年から続けられてきた裁判も、いよいよ結審を迎えることとなりました。

 今回もぜひとも多くの方にお集まりをいただきたいと思います。

 なお、傍聴抽選に外れてしまった方には、ミニ学習会もご準備しています。また、報告会も予定しておりますので、あわせてご参加ください。よろしくお願いします!


●第14回口頭弁論(結審)

日時:2017年5月16日(火) 10時15分集合 11時開廷
場所:東京地方裁判所103号法廷
*傍聴券の抽選がありますので、10時15分までに集合をお願いします。(抽選は10時30分からです)

●東京朝高生「無償化」裁判・ミニ学習会

日時:2017年5月16日(火) 11時〜11時30分
場所:参議院議員会館 講堂
(千代田区永田町2−1−1 / 東京メトロ国会議事堂駅または永田町駅)

●第14回口頭弁論 報告会

日時:2017年5月16日(火)11時40分〜12時40分
場所:参議院議員会館 講堂
(千代田区永田町2−1−1 / 東京メトロ国会議事堂駅または永田町駅)
 
 
*チラシのダウンロードはこちらからどうぞ!

 
 


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第13回口頭弁論の報告

第13回口頭弁論の報告


● 第13回口頭弁論報告

 2017年4月11日、第13回目の口頭弁論が東京地裁で行われた。地裁前には219人の在日同胞や日本市民が傍聴券を求めて並んだ。
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 今回の口頭弁論冒頭では、結審日の変更を言い渡された。理由は、裁判長の人事異動があり、交替した裁判官が記録を読みたいと提案した為だ。その結果、結審は延期となり5月16日が結審日と定められた。通常、書面の提出で裁判は短く終わるが、今回は20分ほどの時間が要された。

 弁論更新に伴い、今までの裁判の流れと我々原告が主張する権利に関して弁護団長自らが執筆した意見陳述を述べた。そこでは、国の主張が如何に理屈の立たない主張をしているのか、証人尋問での役人側の主張はそもそも国の主張とすらも合致していない矛盾を帯びている事、そして「我々が求めている事はなにも特別なものではない。通常の制定法の解釈を通常に行ってくれる事でおのずと決断が出る事を確信している。」と理路整然とした冷静な語り口で意見陳述は終わった。

*「弁論の更新」とは、裁判官の異動(交代)に伴う、訴訟継続のための手続き。それまでの口頭弁論の結果を、交代後の裁判官に報告することで完了する。

● 報告会

 第13回口頭弁論報告会冒頭では沖縄の風代表の糸数慶子参議院議員、民進党の近藤昭一議員から激励の言葉をいただいた。また、本会に衆議院の大平義信議員、衆議院の池内沙織議員の秘書がご出席いただいた。

報告会-4


次に、弁護団による報告が行われた。報告会には、李弁護士、金弁護士、伊藤弁護士、師岡弁護士、姜弁護士が駆け付けた。報告の中では、弁護団が裁判所に提出した最終準備書面の内容を李弁護士がレジュメに沿って説明を加えた。弁護団が作成した書面の要点は以下の通りである。

 ➀ 下村文部科学大臣は、政治的外交的配慮にもとづき、『朝鮮学校を対象から除外する』という方針をあらかじめ確定しており、大臣就任と同時に省令改正と不指定処分を指示したこと

 ② 本件不指定処分は、審査会の審査を踏まえてなされたものではなく、省令を改正して朝鮮学校を排除するとの判断が先行した結果なされたものであること

 ③ 本件不指定処分は、審査会の専門的意見を聴かないまま政治的外交的配慮から行われたものであり、違法であること

 国が本来やってはならない政治的・外交的配慮を行い、公然と朝鮮学校を適用除外するという判断から行った点を裁判所側に伝える事を目的とした書面であった。本書面に関しては弁護団も自負する内容の書面であった。一方、国からの最終準備書面は裁判当初から国が述べている主張と変わらない内容であり、李弁護士は国側の主張の乏しさを指摘した。各弁護士は、今に至るまでの裁判の振り返りと国側の主張の矛盾や不当性について再度述べ、正当な判決を期待する旨を語り弁護団の報告は終わった。

 会の終盤では田中宏先生による、「日本の司法は、行政による『朝鮮学校いじめ』を糾すことができるか」という題で、公が行っている差別に対し日本の司法がどのような対応を示すのかという鋭い切り口で本裁判の問題性と論点について述べた。最後に、当事者発言として東京朝鮮高校の生徒二人が、学ぶ権利の正当性と学生自身の思いを述べた。そして朝鮮学校を守る為、差別に屈せず共に闘いましょう、という強い決意を述べた上で報告会は終了した。

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次回、結審は5月16日(火)11:00。引き続き、多くの人のご支援をよろしくお願いします。
 
 
 


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結審延期のお知らせ

結審延期のお知らせ


 2017年4月11日に行われた第13回口頭弁論は、「結審」だということでお知らせをしていましたが、裁判当日に、「結審は5月に延期」だと、変更がのべられました。

 その理由は、2017年4月1日付けの人事異動で裁判長が交替したことです。交替した裁判長が記録を読みたい、ということでした。

 改めての結審が予定される次回の口頭弁論は、2017年5月16日(火)の11時からです。

 当日の予定についての詳細は、また改めてお知らせいたします。引き続きみなさまのご支援をよろしくお願いいたします。


 ※裁判・報告集会の詳細報告については、後日掲載します。




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いよいよ結審!ぜひとも裁判傍聴にお集まりください!

いよいよ結審!ぜひとも裁判傍聴にお集まりください!


第13回口頭弁論チラシ_20170323


 前回の第12回口頭弁論では、証人が法廷に立ちました。

 原告からは、朝鮮高校生(提訴当時)2人が陳述。また、安倍政権が朝鮮学校の排除を決めた当時の、文科省の実務担当者も証言しました。

 そして今回、いよいよ結審をむかえます。

 多くの方にお集まりをいただきますよう、改めてのお願いをいたします。なお、傍聴抽選に外れてしまった方は、ミニ学習会もご準備しています。また、報告会も予定しておりますので、あわせてご参加ください。どうぞよろしくお願いいたします!


●第13回口頭弁論(結審)

日時:2017年4月11日(火) 13時15分集合 14時開廷
場所:東京地方裁判所103号法廷
*傍聴券の抽選がありますので、13時15分までに集合をお願いします。(抽選は13時30分からです)

●東京朝高生「無償化」裁判・ミニ学習会

日時:2017年4月11日(火) 14時〜14時30分
場所:参議院議員会館 講堂
(千代田区永田町2−1−1 / 東京メトロ国会議事堂駅または永田町駅)

●第13回口頭弁論 報告会

日時:2017年4月11日(火)14時40分〜15時40分
場所:参議院議員会館 講堂
(千代田区永田町2−1−1 / 東京メトロ国会議事堂駅または永田町駅)
 
*ミニ学習会、報告会の会場は、当初お知らせしていた「101会議室」から、「講堂」に変更になっています。 
 
*チラシのダウンロードはこちらからどうぞ!



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第12回 口頭弁論・証人尋問の報告

第12回 口頭弁論・証人尋問の報告


 2016年12月13日、東京地裁103号法廷において、第12回口頭弁論が開かれた。この裁判もいよいよ大詰めとなり、証人尋問が行われた。傍聴券を求める支援者の列は、219人であった。また、証人尋問とあって、愛知、大阪、広島、福岡(小倉)の各地で「無償化」裁判を闘う支援者や弁護士も傍聴に駆けつけた。

 この日、証人に立ったのは4人。まず、安倍政権が朝鮮学校の排除を決めた当時(2012年12月〜2013年2月)の、文部科学省の担当者である望月禎氏(初等中等教育局主任視学官・役職名は当時)と中村真太郎氏(初等中等教育局財務課高校修学支援室企画係長)への尋問が行われた。被告・国側がまず尋問を行い、次に原告側が尋問した。休憩を挟み、傍聴者から証人を見えなくする措置を講じた上で、原告本人が2人、証言に立った。国側からの尋問はなく、原告側弁護士の問いに答える形で、原告本人が意見を述べた。

○ 望月証人への尋問

 望月氏は、民主党政権から自公政権への政権交代直後、「高校無償化」を所管する高校教育改革プロジェクトチームの責任者として下村文科相と直接やり取りした人物。国側の尋問に対して望月氏が述べたことの概要は、以下のようなものであった。民主党政権下での朝鮮高校の審査において、報道機関(産経新聞)や公安調査庁、民間団体などから朝鮮高校に次々と疑念が寄せられる中で、「捜査権」など強制的な手段がないため、審査に限界があるという意見が審査会<注1参照>や省内から出ていたこと。政権交代後、下村氏が初登庁した12月26日の深夜に朝鮮高校の「高校無償化」適用について現状報告し、審査に限界があることを報告したこと。その場で官僚側から(1)朝鮮高校に対する審査を継続する(2)不指定にする(3)不指定にすると同時に規定ハ<注2>を削除する、という3つの案を示し、下村文科相は(3)の方針を指示したこと。なお、規定ハの削除の意味について、将来にわたって適用されないことを朝鮮高校に対して示すためである、と発言した。

 国側と望月証人が裁判官に印象付けようとしていたことは、文科省の審査にではなく規定ハが存在することにこそ問題があったこと、また、審査の限界は民主党政権下ですでに議論されていたこと、であると感じた。

・文科省は審査会の判断を得ようとしたのか

 続いて原告側弁護団長から尋問が行われた。やり取りを逐一紹介することはできないが、追及した主な論点は2つであった。1点目は、文科省は審査会の判断を得ようとしたのかどうか、という点であり、審査会として「判断できない」という結論を出したのか、審査会に時期を示して結論を出すように求めたのか、結論を出すことが可能かどうか審査会に照会したのか、と順に問いただし、答えはいずれも「いいえ」であった。これにより、文科相が、審査会の結論を得ることなく、不指定を決定したことが改めて明らかとなった。補足すると、規程15条<注1>では、文科相は審査会の意見を聞かなければならないことになっている。

・下村記者会見と不指定通知の矛盾

 2点目は、下村文科相が記者会見で述べた内容と不指定通知に記された理由との矛盾である。少し長いが引用すると、下村氏が2012年12月28日の記者会見で述べた内容とは、「拉致問題の進展がないこと、朝鮮総連と密接な関係にあり、教育内容、人事、財政にその影響が及んでいること等から、現時点での指定には国民の理解が得られず、〔朝鮮高校を〕不指定の方向で手続を進めたい〔中略〕このため、野党時代に自民党の議員立法として国会に提出した朝鮮学校の指定の根拠〔規定ハ〕を削除する改正法案と同趣旨の改正を、省令改正により行う」(下線及び〔〕内は引用者)というものであった。政治的外交的理由で朝鮮高校を不指定にする、そのために規定ハを削除する、ということが公式に述べられている。

 しかし、朝鮮高校に不指定を通知する文書(2013年2月20日付)には、記者会見で述べられていた政治的外交的理由は記されておらず、(1)規定ハを削除した(2)規程第13条に適合すると認めるに至らなかった、という2点が不指定の理由として記されていた。なお、規程第13条とは、「適正な学校運営」について定めたもので、「指定教育施設は、高等学校等就学支援金の授業料に係る債権の弁済への確実な充当など法令に基づく学校の運営を適正に行わなければならない」としたものである。

 記者会見での説明と通知文書の矛盾について質された望月氏は(初めは「矛盾」という単語の意味がわからなかったようであるが)、記者会見での下村氏の発言は「国民に分かりやすく説明したもの」である、「法律論ではない」などと言い繕ったものの、合理的に説明することはできなかった。傍聴席からは証人の後ろ姿しか見ることができなかったが、苦慮する様子や答えに窮する様子が見て取れた。「国民の理解」を口にしながら、その実、「国民」をバカにしきった物言いではなかろうか。

 なお、尋問の際にわざわざ国側が「高校無償化」の理念について質問し、望月氏が答える場面があった。そこで語られた「理念」とは、巨額の国民の税金を使って高校生の学びを支える、ということであり、そのためには「国民の理解」が重要である、ということらしい。「国民の理解」が得られない朝鮮高校への支出は許されないと言いたいようだ。これによってはっきりしたことは、文科省は、「すべての」高校生を差別なく支えるという理念は全く無視しているということだ。また、朝鮮学校の保護者たちが「国民」と全く同じ割合で税金を負担していることも無視している。「国民の理解」なる理由付けが、いかに恣意的で差別的なものであるかがわかる。

・「政治的外交的配慮」の有無

 民主党政権の政府統一見解では、「高校無償化」を適用するかどうかは、「制度的・客観的に把握しうる内容によることを基本とする」「外交上の配慮などにより判断すべきものではなく、教育上の観点から客観的に判断すべきものである」とされていた。これに対して下村文科相は、やはり2012年12月28日の記者会見で、「外交上の配慮などにより判断しないと、民主党政権時の政府統一見解として述べていたことについては、当然廃止をいたします」と明言している。普通に理解すれば、安倍政権では「外交上の配慮」をするようになる、ということだ。しかし尋問では、安倍政権の下では外交上の配慮をすることになったのか、という問いに対して、望月氏は明確に答えなかった。また、文科相は不指定という決定をする際に政治的外交的配慮をしたのか、という原告側の問いに対して、望月氏は、あくまでも、そのような配慮はしていないと明言した。

 言い張れば言い張るほど、記者会見での説明と通知文書の矛盾が浮き彫りになるかのようだ。また、政治的外交的配慮による不指定は、裁判所によって違法と判断されると国側は考えている、ということではないだろうか。この裁判の決定的に重要な争点と言えるだろう。

 弁護団長は最後に、朝鮮学校の不指定という決定は結論ありきだったのではないか、審査会の結論を得ようとせずに不指定を決めたのではないか、と改めて質したが、望月氏の答える声は小さく、明確な答えは傍聴者の耳に届かなかった。

○ 中村証人への尋問

 証言台に座った中村証人は、かなり緊張しているように見えた。中村氏は、規定ハの削除が法の委任の趣旨に反するかどうか文科省内で検討したことはないこと、朝鮮高校の審査については、望月氏と同様「捜査権」のような強制的な手段を持っていないので審査に限界がある、といった証言をした。原告側弁護団は、朝鮮高校と同じく規定ハによって審査され、「無償化」が適用されたコリア国際学園(大阪)とホライゾン・ジャパン・インターナショナルスクール(神奈川)については、自治体に法令違反の有無を問い合わせることのみで運営の適正性を確認していること、規定ハの削除にあたって2校は経過措置を受けていること、などを挙げて追及した。また、不十分な調査方法しかないと言うなら別の調査方法を考えるなり法令改正によって権限を強化するなりできるはずで、規定ハの方を削除するというのは逆転しているのでは、と追及した。

 国側は、適用された2校と朝鮮高校の扱いが違うことについて、朝鮮高校については公安調査庁や報道、民間団体から寄せられる疑念があったが、他の2校にはそれがなかった、という点を強調していた。このような論法がまかり通るならば、行政による審査は魔女狩りと化して、法治主義も何もあったものではない。

○ 原告本人への尋問

 続いて、原告本人が2人、証言に立った。現在、1人は朝鮮大学校に、1人は日本の大学に在学中とのこと。声から察するに2人とも女性のようだった。弁護団によれば、1人はチマチョゴリ、もう1人は普段着姿であった。プライバシー保護のため詳しくは紹介できないが、高校生としてどのような学校生活を送っていたか、「高校無償化」の問題をどのように受け止めたか、いま、どのような思いを持っているかが裁判官に向かって語られた。弁護士も報告会でそのように説明していたが、朝鮮学校のことを知らない裁判官に、高校生たちの姿をイメージさせるための証言だった。この問題で学生たちがどれだけ傷ついたか知ってほしい、学生たちが時間を使って立ち向かっていることを知ってほしい、駅頭での署名活動で「朝鮮はムリだから」と拒絶されて泣き崩れた経験、無償化問題に取り組んだり辛い言葉を浴びたりすることは「普通ではない」、といった原告の言葉は、支援者である私たちも心に刻むべきものと感じた。なお、裁判所には別途、東京朝鮮中高級学校の様子を伝えるための映像DVDが提出されているとのことである。

 以上が、約3時間の口頭弁論の概要である。知りたいことが出てきた方は、支援する会までお問い合わせいただきたい。

○ 報告会

 今回は口頭弁論が長時間となったため、報告会は19時より、文京区民センターで開催した。参加者は約300人であった。冒頭、裁判所に提出されている学校紹介DVDを上映した。続いて弁護団から、松原拓郎、師岡康子、李春熙、金舜植の各氏が登壇し、証人尋問について解説した。弁護団としては、証人尋問は成功という感触を得ているとのことであり、心強い。

 続いて、東京朝鮮中高級学校の教員である高秀花先生、朴龍浩先生、文慶華先生の3人から、アピールがあった。新任の高先生が、大阪朝高に在学していた時に橋下徹氏の学校訪問があり、大歓迎したものの、その翌日には補助金打ち切りが公表されるという体験について語り、また、無償化問題に取り組む学生たちを身近で見ていて無力感を痛感するとおっしゃったのが印象深かった。また、朴先生、文先生は、傍聴した感想として、堂々とした原告側弁護団に対するしどろもどろの役人の姿は、朝鮮学校排除の不当さの現れであると述べられた。また、学生たちの姿にやるせなさを感じること、傍聴者や支援者への感謝、必ず勝利するという決意を表明された。同種の裁判を闘う各地からは、大阪から丹羽雅雄弁護士、広島から金英雄広島朝鮮初中高級学校校長、福岡から金敏寛弁護士、朴憲浩弁護士が報告会に参加し、それぞれから現状報告と連帯のアピールがあった。

 主催者からは、長谷川和男が2017年2月25日の総会を予告した。また、行動提起として、朝鮮学校への補助金支給と「高校無償化」制度の適用などを求める「全国行動月間」(呼びかけ団体:朝鮮学園を支援する全国ネットワーク)が、2017年1月25日から2月末日まで開催されることが報告され、集会や街頭アピールなどをそれぞれで企画すること、取り組みの予定を支援する会にお知らせいただきたいことを呼びかけた。最後に、金曜行動で歌われる「声よ集まれ、歌となれ」を合唱し、この日の行動を終えた。

○ 次回もさらなる傍聴支援を!

 次回の期日は2017年4月11日14時から、ついに結審と決まりました。その次の期日には判決という見通しです。多くの支援者にお集まりいただき、傍聴希望の長蛇の列をつくりたいと思います。


*法律、施行規則、規程の関係

 「高校無償化」について定めた法律の正式名称は、「公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律」です。この法律の下に、省令によって定められた「施行規則」(公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律施行規則)があり、そのまた下に、「規程」(公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律施行規則第1条第1項第2号ハの規定に基づく指定に関する規程)があります。

<注1>本文中の「審査会」とは、「高等学校等就学支援金の支給に関する審査会」のことです。「規程」の15条には、「意見の聴取」として、「文部科学大臣は、規則第1条第1項第2号ハの規定による指定を行おうとするときは、あらかじめ、教育制度に関する専門家その他の学識経験者で構成される会議で文部科学大臣が別に定めるものの意見を聴くものとする」とあります。この「教育制度に関する専門家その他の学識経験者で構成される会議」として文科相が設置したのが「審査会」であり、朝鮮高校、コリア国際学園、ホライゾン・ジャパン・インターナショナルスクールの審査を行いました。

<注2>「規定ハ」とは、「施行規則」の第1条第1項第2号ハの規定、のことです。高校無償化法に基づき、「無償化」の対象となる「外国人学校」(民族学校やインターナショナルスクールなど)の要件を定めた「施行規則」では、(イ)大使館を通じて日本の高等学校の課程に相当する課程であることが確認できるもの、(ロ)国際的に実績のある学校評価団体の認証を受けていることが確認できるもの、(ハ)イ、ロのほか、文部科学大臣が定めるところにより、高等学校の課程に類する課程を置くものと認められるものとして文部科学大臣が指定したもの、の3類型が規定されていました。そして、(ハ)に基づく学校の指定をするための細則として、「規程」が定められました。





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 「東京朝鮮高校生の裁判を支援する会」では、会員(個人・団体)を募集しています。

 会の活動には、ミーティングやイベント開催のための会場使用料、チラシやパンフレットの作成費用、事務経費や郵送料など、さまざまな費用がかかります。
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証人尋問の報告(簡易版)と次回期日のお知らせ

証人尋問の報告(簡易版)と次回期日のお知らせ


*証人尋問の内容については、また改めて報告します。
*次回の期日は2017年4月11日(火)14時開廷です。


東京朝鮮高校生「無償化」裁判 第12回口頭弁論・証人尋問の報告(簡易版)
 
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○ 証人尋問

 2016年12月13日、東京地裁103号法廷において、第12回口頭弁論が開かれた。この裁判もいよいよ大詰めとなり、証人尋問が行われた。傍聴券を求める支援者の列は、219人であった。また、証人尋問とあって、愛知、大阪、広島、福岡(小倉)の各地で「無償化」裁判を闘う支援者や弁護士も傍聴に駆けつけた。

 この日、証人に立ったのは4人。まず、安倍政権が朝鮮学校の排除を決めた当時(2012年12月〜2013年2月)の、文部科学省の担当者である望月禎氏(初等中等教育局主任視学官・役職名は当時)と中村真太郎氏(初等中等教育局財務課高校修学支援室企画係長)への尋問が行われた。被告・国側がまず尋問を行い、次に原告側が尋問した。休憩を挟み、傍聴者から証人を見えなくする措置を講じた上で、原告本人が2人、証言に立った。国側からの尋問はなく、原告側弁護士の問いに答える形で、原告本人が意見を述べた。

 文科省の担当者への尋問では、政権交代直後の下村文科相とのやりとりの経過を確認したのち、文科省は「高等学校等就学支援金の支給に関する審査会」の判断を得ようとしたのか、「政治的外交的理由で朝鮮高校を不指定にする、そのために規定ハを削除する」という内容の下村記者会見と政治的外交的理由が記されていない不指定通知の矛盾、不指定決定の理由の中に「政治的外交的配慮」があるのかないのか、などの点について、原告側弁護団が追及した。

 続いて、原告本人が2人、証言に立った。現在、1人は朝鮮大学校に、1人は日本の大学に在学中とのこと。声から察するに2人とも女性のようだった。朝鮮学校のことを知らない裁判官に、高校生たちの姿をイメージさせるための証言だった。この問題で学生たちがどれだけ傷ついたか知ってほしい、学生たちが時間を使って立ち向かっていることを知ってほしい、といった原告の言葉は、支援者である私たちも心に刻むべきものと感じた。なお、裁判所には別途、東京朝鮮中高級学校の様子を伝えるための映像DVDが提出されているとのことである。

○ 報告会

 今回は口頭弁論が長時間となったため、報告会は19時より、文京区民センターで開催した。参加者は約300人であった。冒頭、裁判所に提出されている学校紹介DVDを上映した。続いて弁護団から、松原拓郎、師岡康子、李春熙、金舜植の各氏が登壇し、証人尋問について解説した。弁護団としては、証人尋問は成功という感触を得ているとのことであり、心強い。
 
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 続いて、東京朝鮮中高級学校の教員である高秀花先生、朴龍浩先生、文慶華先生の3人から、アピールがあった。新任の高先生が、大阪朝高に在学していた時に橋下徹氏の学校訪問があり、大歓迎したものの、その翌日には補助金打ち切りが公表されるという体験について語り、また、無償化問題に取り組む学生たちを身近で見ていて無力感を痛感するとおっしゃったのが印象深かった。また、朴先生、文先生は、傍聴した感想として、堂々とした原告側弁護団に対するしどろもどろの役人の姿は、朝鮮学校排除の不当さの現れであると述べられた。また、学生たちの姿にやるせなさを感じること、傍聴者や支援者への感謝、必ず勝利するという決意を表明された。同種の裁判を闘う各地からは、大阪から丹羽雅雄弁護士、広島から金英雄広島朝鮮初中高級学校校長、福岡から金敏寛弁護士、朴憲浩弁護士が報告会に参加し、それぞれから現状報告と連帯のアピールがあった。

 主催者からは、長谷川和男が2017年2月25日の総会を予告した。また、行動提起として、朝鮮学校への補助金支給と「高校無償化」制度の適用などを求める「全国行動月間」(呼びかけ団体:朝鮮学園を支援する全国ネットワーク)が、2017年初頭に開催されることが報告され、集会や街頭アピールなどをそれぞれで企画すること、取り組みの予定を支援する会にお知らせいただきたいことを呼びかけた。最後に、金曜行動で歌われる「声よ集まれ、歌となれ」を合唱し、この日の行動を終えた。

○ 次回もさらなる傍聴支援を!

 次回の期日は2017年4月11日(火)14時から、ついに結審と決まりました。その次の期日には判決という見通しです。多くの支援者にお集まりいただき、傍聴希望の長蛇の列をつくりたいと思います。





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 「東京朝鮮高校生の裁判を支援する会」では、会員(個人・団体)を募集しています。

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 年間の会費は1口1,000円です。なお、会員のみなさまには裁判や会の活動に関するニュースを送付させていただきます。

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