第8回口頭弁論の報告

第8回口頭弁論の報告


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 2015年12月8日、東京朝鮮高校生「無償化」裁判の第8回口頭弁論が開かれた。開廷前、裁判支援のために傍聴券の列に並んだのは155人だった。今回は、原告・高校生側からの第4準備書面について弁護士から口頭で陳述があり、前回の口頭弁論での被告・日本国政府側の主張に対する反論が行われた。文書のやり取りがメインの裁判の中で、久しぶりの「見せ場」であった。

 なお、傍聴の抽選に外れた人や、学生などに傍聴券を譲った参加者は、そのまま報告会の会場に案内し、ミニ学習会「朝鮮学校の権利獲得の歴史」を開いた。以下、弁論及び報告集会での解説をもとに一部を紹介する。

● 国側の主張

 前回の口頭弁論で出てきた国の主張のなかで、新たに反論すべきポイントは、
(1)法令に基づく学校の適正な運営がなされていると「認めるに至らなかった」という不指定の理由は、結論ありきの後づけのものではない
(2)「高校無償化」についての法令に基づいて、学校運営の適正性を審査することができる(原告が主張するような、外形的で最低限必要な審査に限られない)
(3)下村文科大臣が「高校学校等就学支援金の支給に関する審査会」の意見を聴かずに不指定処分を行ったことは事実だが、それは、「審査が困難な状況」があり、「審査会の意見をとりまとめるのが困難である」と判断したから、の3点。

● 原告側の反論

 原告弁護団は、これらの国の主張は事実経過に反すると指摘し、以下のように主張した。
(1)については、民主党から自民党への政権交代前から、下村氏が朝鮮高校排除を主張していたこと、政権交代後もトップダウンで朝鮮高校排除が行われたこと。
(2)については、「高校無償化」について定めた法令の下では、制度的・客観的な審査のみが許されること、また、朝鮮高校にのみ「関係法令との適合性審査」(教育基本法に合致しているか?等)を行うことは、他の外国人学校に対する審査との均衡を欠くもので、法の定める要件から逸脱していること。
(3)については、「審査が困難な状況」など存在しなかったこと、すなわち、審査会での配布資料や議事録などを証拠に、政権交代前の第7回審査会(2012年9月10日)では、引き続き審査する予定であったのに、政権交代後に第8回が開かれずに打ち切られたこと、また、東京朝鮮高校は調査に積極的に協力しており、審査の過程で行われた調査では、具体的な法令違反は確認されなかったこと。

 国は、朝鮮学校は朝鮮総連の「不当な支配」を受けているから排除したのだという話にもっていこうとしているが、原告弁護団は、朝鮮学校が適用されるはずだった「規定ハ」の削除が適法かどうかが争点であると改めて主張している。

● ラグビーづくしの報告集会IMG_5708 のコピー

 報告集会は口頭弁論終了後、参議院議員会館で開かれた。弁護団からの解説と田中宏・支援する会共同代表のミニ講演があり、2人の現役高校生と保護者の発言、東京朝鮮学園理事長の挨拶があった。

 全国大会出場を決めた東京朝高ラグビー部の学生は、東京都大会準決勝、14対15でロスタイム、逆転のペナルティーキックで勝利したように、この裁判にも必ず勝利するという発言で、私たちに勇気を与えてくれた。また、先日、生徒会を引退したという3年生は、後輩たちに闘いを引き継がせることになる無念と悲しみを語る一方、「高校無償化」問題に対して主体的に取り組むことができた経験を前向きに語った。

 また、前に並んで「日本政府はスポーツマンシップにのっとってほしい」と発言した保護者たちは、ラグビー部の学生たちの父母。ラグビーづくしの報告集会となった。国会議員からは、福島みずほさんの参加と連帯の挨拶があった。

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● 次回、さらなる傍聴の列を!

 今回、同日午後に第6回口頭弁論が開かれた「ノー!ハプサ第2次訴訟」(靖国神社合祀取り消し訴訟)の原告及び支援団体が、午前の朝高生裁判の傍聴も併せて呼びかけてくださり、韓国から来日した原告も共に裁判を傍聴した。ここに記して感謝と連帯の意を表したい。

 次回の口頭弁論は、何につけてもグズグズしている国側が準備に時間がかかるそうで、2016年3月2日、15時開廷となった。前回の傍聴の列は218人、今回は155人で減少傾向。裁判支援のため、ぜひ傍聴にお集まりいただきたい。(集合時間等については改めて告知いたします。)




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